博士が教えるオメガ3脂肪酸なるほどガイド

頭が良くなるってホント?

巷でよく話題となる「魚を食べると頭が良くなる」という文言と、オメガ3脂肪酸との関わりについて、解説していきたいと思います。

魚を食べると頭が良くなる…その理由はオメガ3脂肪酸

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この文言の元となっているのは、2002年にヒットした楽曲『おさかな天国』の歌詞であるのは間違いないところでしょう。

『さかな、さかな、さかな、さかなを食べると~』の歌詞とメロディは多くの方の脳裏に焼きついているのではないでしょうか。

ちなみにこの曲自体は、1991年に水産庁の魚食普及事業の一環として企画され、スーパーの鮮魚コーナーなどで流されていたものが、10年かけて広まり、大ヒットしたという経緯があるそうです。

この歌詞となっている「魚を食べると頭が良くなる」というのは、ちゃんとした根拠があるものです。

オメガ3脂肪酸の記憶力・学習能力の向上効果

より正確に言えば、魚を食べると、記憶力や学習能力が高まるという効果が望めるからです。そして、その効果をもたらす役割を果たすのは、言うまでもなくオメガ3脂肪酸になります。

オメガ3脂肪酸の成分であるDHA(ドコサヘキサエン酸)には、血中の中性脂肪やコレスレロールを低減するなどの働きがありますが、脳にもよい効果をもたらすのです。

DHAが体内に取り込まれ、脳に到達すると、ニューロンやシナプスなどの神経細胞を柔軟にするという働きをします。

そうすると、神経伝達物質の往来も活性化されることになり、ひいては情報伝達ネットワークが強化され、記憶力や学習能力が高まるというしくみになっています。

ちなみに、人間の脳というものは、約60%が実は脂質で構成されています。そしてその脂質うちの4~5%がDHAであり、特に記憶や学習機能を司る海馬という部位には他の部位の2倍以上のDHAが存在していることが研究を通じて解明されてきています。

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また、別の研究データでは、脳内には常にオメガ3脂肪酸が20%以上必要で、それ以下になってしまうと、神経細胞が正常に作動しなくなり、結果、頭の回転が悪くなるということが指摘されています。

そればかりか、脳内にオメガ3脂肪酸が不足した状態になると、神経伝達に障害をもたらし、アルツハイマーや認知症、ADHD(注意欠陥多動性障害)といった深刻な病気をもたらす可能性もあるのです。

オメガ3脂肪酸を摂取する重要性がお分かりいただけるでしょう。

以上の通り、「魚を食べると頭がよくなる」というのは、魚に含まれるオメガ3脂肪酸が脳や神経伝達を活性化させる働きによるもので、れっきとした根拠があるのです。

逆に、オメガ3脂肪酸が不足すると脳の働きを鈍くするばかりか、深刻な病気を招くおそれもあります。くれぐれも留意しておいてください。