博士が教えるオメガ3脂肪酸なるほどガイド

DHA

オメガ3脂肪酸の主要成分のひとつであるDHAが、人間の身体にもたらす効果や効能、メリットなどについて、詳しく紐解いてご紹介していきたいと思います。

オメガ3脂肪酸・DHAとは

オメガ3脂肪酸は、人間の身体にさまざまな効果をもたらしますが、その大きな要因となっているのが、主成分のひとつであるDHA(ドコサヘキサエン酸)です。

DHAを食事やサプリメントなどで摂取すると、体内で細胞膜に取り込まれ、細胞膜の流動性を高めるという作用をもたらします。その結果として、血管細胞がしなやかになり、赤血球も柔らかになる効果が生まれるのです。

加えてDHAには血中の中性脂肪やコレステロール値そのものを下げる働きもあります。これら一連の効果が相乗効果となって、血液をサラサラにしたり、基礎代謝を高めダイエット効果をもたらすことになります。

また脳にもよい効果をもたらことも知られています。DHAが体内に取り込まれ、脳に到達すると、ニューロンやシナプスなどの神経細胞を柔軟にするという働きをします。

そうすると、神経伝達物質の往来も活性化されることになり、ひいては情報伝達ネットワークが強化され、記憶力や学習能力が高まるというしくみになっています。

ちなみに、人間の脳というものは、約60%が実は脂質で構成されています。そしてその脂質うちの4~5%がDHAであり、特に記憶や学習機能を司る海馬という部位には他の部位の2倍以上のDHAが存在していることが研究を通じて解明されてきています。

DHAの効果とは?

近年では、ぜんそくや、花粉症、アトピー性皮膚炎などのアレルギー症状にも効果的であるという研究がなされています。

人間の身体には外部から異物(抗原=アレルゲン)が進入すると、抗体をつくって異物を攻撃し排除する防御機能が備わっていますが、これが過剰に反応してしまうのが各種のアレルギー症状です。DHAの摂取でこれらの症状が改善される例が多く報告されており、今後の期待が高まっています。

加えて、DHAは視力の回復にも有効であるという実験結果も報告されています。そもそも、人間の網膜の脂肪は半分以上がDHAを含有しています。

血管や神経細胞などの場合と同様に、DHAは直接網膜細胞をやわらかくする働きをもたらし、網膜の反射機能を高めることで視力回復に寄与するというメカニズムになっています。

もうひとつは、ストレスに対する有効性も指摘されています。こちらはまだメカニズム的に証明はされていませんが、DHAを摂取することで、ストレスを原因とする敵意性や暴力性、うつ、不眠といった症状が低減されるという報告がなされています。

これはDHAが感情をコントロールするセロトニンという神経伝達物質や、睡眠に関係するメラトニンの働きを活性化する働きがあるためという説が有力視されています。

以上の通り、オメガ3脂肪酸の主要成分であるDHAには、さまざまな効果が期待できます。

特に、魚の摂取量が減少傾向にある我々日本人にとっては、積極的に摂取すべき成分と言えるでしょう。